ビジネス書とは?【読者:活用法と選び方】と【著者:目的と書き方】

ビジネス書とは、社会人として働くビジネスマンやキャリアウーマンが仕事術を学びスキルアップを行うための書籍です。ひとことで『ビジネス書』と言っても、経営・開発・営業・宣伝など役職や部署によっても即戦力となる技術や知識も変化していきます。今回は「ビジネス書とは何か?」について、読み手(読者)と書き手(著者)の視点から考えていきます。

<目次>
▼読者視点
・【読者】ビジネス書の活用法
・【読者】ビジネス書の選び方
・【読者】本との向き合い方
▼著者視点
・【著者】ビジネス書の目的
・【著者】ビジネス書の書き方
・【著者】出版によるメリット

▼読者視点

【読者】ビジネス書の活用法

ビジネス書とは「今のあなた」に刺激を与えてくれるツールです。やはり今の自分に自信がないときや、さらにスキルアップをしていきたいと考えたときにビジネス書を求める人が多いです。基本的に、ビジネス書は、いづれかのジャンルでの専門性が高いものが多く「専門書」に近い存在です。

またビジネス書の著者は、そのジャンルに精通した人や熟知した人となります。そうでなければ、そうそう一冊の本を書きあげることはできません。ごく稀にママさん起業家などが「内容の薄い本」を出版していることもあります。

もしかしたら、皆さんは「ビジネス書とは何か」という疑問を持ち、何か目の前にあるビジネスに関する壁にぶつかっている状態かもしれません。とすれば、自分の悩みやモヤモヤを解決できるようなビジネス書を探していると思います。

最初はビジネス書を「まねる」ことからスタートしてみましょう。すると、そこで得られた専門的な知識や情報で、それ以上の新しい発想や自分なりの解釈なども生まれるかもしれません。何よりビジネス書を読むだけでは意味がありません。それをどれだけ忠実に実践できるかです。

もちろん、実践しても思うような結果が得られないこともあります。なぜなら、著者の書いていることは「著者の成功体験からの結論」です。著者とあなたは別人ですから、全く同じやり方では上手くいかないことも多いです。そこは自分でアレンジして挑戦していく必要があります。

【読者】ビジネス書の選び方

<あなたの役割を考える>

あなたがビジネス書に何を求めているのか?を思い返してください。例えば、あなたの所属する部署や任せられている仕事内容、会社のなかでの役割、他にも上司や部下との関係性などを冷静に考えてください。本当に「今」求めているビジネス書であっているのか?

何より根本を改善しなくては、対処療法的な読書では意味がありません。本来、何をしなければいけないのか?ただ売上をあげるだけの営業力が必要なのか?コミュニケーション能力を学んだ方が良いのではないか?それにより、どんな本を選ぶかは変わってくるのです。

<どこを見て判断すべきか>

1.目次

基本的に、読者の皆さんはタイトルは必ず目にします。残念なことに、タイトル負けしているビジネス書が多いのが現状です。ついついタイトル買いをする読者は失敗します。なぜなら、著者以外の編集担当者などが「売れるためにタイトルを考える」ので、読者はそれに騙されやすいのです。つまり、ビジネス書選びのポイントは「そのビジネス書に何が書かれているか」なので、最低限『目次』はチェックしておきましょう。

2.著者の経歴

これはビジネス書においては重要なポイントになります。別に輝かしい経歴(どこの大学を出ているとか)は必要ありません。その著者が、そのビジネス書に関することにおいて、何を専門的にやってきたのかをチェックしてください。私個人的には、いろんなことを経験してきた著者の方が幅広い視点を持っていると感じることが多いです。

3.はじめに

これはビジネス書に限らず、本を買うときによくことが多いと思います。何を書いているかのチェックはもちろんですが、それ以上に大切なことがあります。それは「著者との相性」になります。ビジネス書の本文は真面目な文章で書かれていても、この「はじめには」著者の素の言葉で書かれていることが多いです。つまり、人柄が出ている部分で、あなたとの相性が確認できる部分です。また読みにくい文章やクセのある著者も判断できる大切なポイントです。

【読者】本との向き合い方

今回のように、ビジネス書とは何かを考えている場合、ビジネス書の「定義」を知りたかったのかもしれません。書籍における正確なジャンル分けは、かなり難しくなります。例えば、ひとつのストーリーを追った小説であっても、そこにビジネス要素があればビジネス書としても扱われます。

私が考えるビジネス書との向き合い方は「学ぶ」ことを重視はしていません。リアルに使えるものがないか、自分でもできることはないかを考えて、できることは実践していきます。つまり、ビジネス書というと知識や情報を得るものに聞こえますが、どちらかと言えば『実用書』に近い使い方をしています。

まずは失敗を恐れずに、リアルに真似をしてみること。これがビジネス書を活用する最大のポイントになると思います。正直、真似をしている間は「自分のもの」ではないのですが、何度も失敗を繰り返しながら、成功体験も増えていき自分なりの解釈や理論が完成していきます。

▼著者視点

【著者】ビジネス書の目的

著者としてのビジネス書とは?あなたの知識や常識を広めることであり、やはり最大の目的としては「ブランディングを高める」要素が強いのではないかと思います。なぜなら、著者のオリジナルの技術を公表するということは、それを理解して実践できる人が増えて、ライバルを生みだすリスクがあるのです。

ビジネス書を出版することによるブランディングは強烈だと考えています。もちろん、ベストセラーになれば引く手あまたのカリスマ的な存在になります。そこまでなくても、出版することによって新規顧客を呼び込むことも可能です。

なぜ、あなたはビジネス書を出版したいと思ったのか、を思い出してください。きっと目的が明確であれば、その先の自分自身の将来像やあり方も見えるので「ゴール設定」がしやすくなります。そのゴールは人それぞれなので、あなたなりのゴール(目的)を見つけてください。

【著者】ビジネス書の書き方

ビジネス書を書くうえで、何を大切にするかと言えば「読者の存在を意識すること」です。けっして、読者に媚びを売るわけではありません。とは言え、横柄でもいけません。著者の存在は、読者にとっては『先生』のような役割になります。

私も出版をしていますが、面白いことに、初めての人(読者)に出会ったときに「先生」と呼ばれることもあります。これは読者と著者の距離感や役割設定が上手くいった証拠だと思います。何より、コンタクトをしてくる読者のほとんどは、著者に共感や感動を受けていることが多いです。

あなたは著者として、その分野の専門家のはずです。そのために、初心を忘れていることがあります。むしろ、それにすら気づけない著者もいます。この「初心」を忘れていると、読者視点が薄れてしまいます。つまり、読者の心に響かない価値の薄い本になりがちです。

もっとも簡単にビジネス書の完成度を高める方法としては、一度書き上げた原稿を1カ月くらい放置しておくのです。そして、自分で読み直してみます。誤字脱字チェックのような流し読みではなく、一読者として読んでみてください。きっと足りないものが見えてきます。

【著者】出版によるメリット

やはりビジネス書とは「著者のブランディングに最適なツール」だと思います。本を読むという行為は、そのために時間を費やす(時間的な)消費行動となります。つまり、読者の負担やリスクがある行動のなかで、そのビジネス書でメリットを与えられることが最大の認知(ブランディング)になります。

基本的には商業的に流通する「商業出版」をオススメします。ただし、出版社を経由するためにはビジネス書の企画書を持ち込んだとしても、簡単に出版できるわけではありません。企画書の書き方を知らなければ見向きもされないのが現状です。

ビジネス書を出版する手段としては、しっかりとサポートしてくれる自費出版であれば出版する価値もあります。最低限抑えておきたいポイントは「部数」が少なすぎないこと、300~500部程度しか作れないのであれば、正直、作らない方が良いと思います。

玄武書房の商業出版について

当方(玄武書房)では“3種類の商業出版”を用意しています。それぞれの著者に相応しい形式を選んで、商業出版ができるように考慮しております。全てがより多くの読者に届くために「商業流通」を行います。本を書くのが初めての方でも、タイトル決めや目次作りなど基本的な部分からサポートしていきます。



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