ビジネス書を出版するための簡単3ステップ【ウケる企画書を書こう】

近年、ビジネス書の出版をしたい人が増えています。応募や問い合わせ件数が多すぎて、公には募集をしていない出版社もあるくらいです。今回はビジネス書を出版するためのステップを3段階に分けて説明していきたいと思います。

<目次>
・全ては企画書で決まる!
・ビジネス書を出版しよう【1】
・ビジネス書を出版しよう【2】
・ビジネス書を出版しよう【3】
・商業出版型の自費出版について

全ては企画書で決まる!

ビジネス書を出版する方法は「出版社に企画書を持ち込む」のが一般的です。ビジネス書を出版したい人が多いので、原稿の持ち込みを受け付けているところは少ないです。なぜなら、原稿は読むのに時間がかかり、それを読んだり判断するだけの人材も不足しています。

基本的に、出版社の編集担当者は暇ではありません。できるだけ無駄な原稿を読まない方法として「企画書」というシステムを採用しているのです。どんなに素晴らしい原稿だとしても(原稿募集をしていないのに)原稿を持ち込んだところでスルーされます。

さらにビジネス書の場合において「プレゼン力」というのは重要な要素になります。著者の持つ知識や情報を簡潔にまとめて、編集担当者(読者)を納得させるだけの力がなければ、ビジネス書の著者としては適正ではないわけです。

その「プレゼン力」を見極めるのに適した方法が「企画書」の活用になります。ある程度の決められた項目において、テーマの重要性や市場価値、他書との差別化などを明確にしなければいけません。ビジネス書を出版したいのであれば、最低限クリアしなければいけないハードルとなります。

もう一つ他の出版できる方法もお伝えしておきます。

ちょっとイレギュラーですが“コネ”によるビジネス書の出版です。実は、コチラの方が「出版される可能性」と「売れる可能性」が高いのです。なぜなら、あなたの人柄や知識量を理解したうえで、あなたの書いた本なら売れる(かも)と出版社が判断するわけです。さらには、知り合いということで恥をかかせるわけにはいきません。ある程度の営業力をかけて「あなたの本」を宣伝してくれます。もちろん、コネを作るのはお金や時間がかかってしまうので、その著者の性格やタイプを選ぶ手法となります。

ビジネス書を出版しよう【1】

当たり前のようですが、まずは「出版社を探す」ことから始めましょう!ただし、闇雲に企画書を募集している出版社を探せば良いわけではありません。何より、その応募ジャンルが「ビジネス書」であることは最低限のチェック項目です。

他のジャンルを募集しているなら「可能性があるかも?」なんて甘い考えで送らないようにしましょう。正直、出版社側からすれば、単なる迷惑行為でしかありません。募集していない企画書を送ってくる著者と付き合いたいとも思わないでしょう。

次に注意すべきは、その出版社が「過去に出版したビジネス書」です。これが最も重要で、最も難しいポイントになるかもしれません。

基本的にビジネス書の企画を募集しているのであれば、全ての出版社に送っても問題はありません。しかし、企画書の使いまわしは“絶対に”しないでください。私も企画書を数多くみていますが、使いまわしの企画書というのは丸わかりです。もちろん、それを指摘することはありません。ただ不採用にするだけです。

なぜ、その出版社を選んだのか、というのは企画書に反映されることが多く、その情熱や目的が明確に感じられる企画書があります。基本的には、そのような企画書は最後まで読みますし、何度も読み返すことになります。あとは「売れそうか」の判断をしていきます。

つまり、過去に出版したビジネス書を確認することで、その出版社が求めているビジネス書の傾向と対策ができるのです。もちろん、同じような本も避けることができます。ジャンルが同じであっても、視点を変えることで、何冊でも出版はできるわけですから、そこにチャンスもあります。

ビジネス書を出版しよう【2】

目ぼしい出版社が見つかったら、それに合わせた企画書を書くことになります。先ほども言いましたが、企画書の使いまわしは絶対にNGです。考えてみてください。あなたが出版社で働いていて、自分の会社を好きな著者(=読者)の方が親近感が湧くと思います。企画書をジャッジする編集担当者も「ひとりの人間」だということです。

企画書は指定の形式や仕様があれば、それに沿ってください。ダメな著者は「すでに書いた企画書があるので、それでも良いでしょうか?」と大バカな問い合わせをする人もいます。それは、つまり「他で応募した企画書があるのですが、使いまわして良いですか?」と言っているようなものです。

<出版の目的>

これは意外と難しい項目だと思います。私は企画書を読む側の人間として、その著者の情熱の「熱量」と「空回り」を見ています。本には読者の存在が不可欠になります。しかし、読者を意識していない企画書においては、著者が空回りをしていることが多いのです。

<市場調査>

上記の空回りを防ぐポイントは「分析力」だと思います。市場調査の数値的な説得力が情熱に反映されるように、しっかりと素材集めをしてください。これは個人で調べた情報や感覚的な話ではなく、どこかしら(国や大手企業)が発表している誰もが納得できる数値でなければ意味がありません。

<著者の経歴>

基本的には、出版したいビジネス書のテーマに沿った経歴を書いてください。それ以外の内容があっても構いませんが、じっくり読まれる部分ではありませんので、見やすく簡略化しておく方が良いです。もちろん、そのビジネス書のテーマに沿った経歴であれば詳しく書いても構いません。

<類書のチェック>

基本的に類書の批判はしないでください。どうも勘違いしている著者が多いです。たしかに、類書は「ライバル書籍」とも呼べますが、それを批判する行為は「著者の人格」を疑われます。どうしてもライバル意識があるため、強めの酷評になったり悪口になっている企画書を目にすることが多いです。ここは冷静な判断と分析力をアピールするポイントになります。

<オリジナリティ>

他の書籍との差別化は重要です。特に考えてもらいたいのは「あなただから書ける本」であること。それを伝えることができれば十分です。ビジネス書において、ライバル的な存在は星の数ほどいますが、そのなかで「あなたしか書けない」が見え隠れすると興味を惹きます。

ビジネス書を出版しよう【3】

企画書が完成したら、実際に応募してみましょう。ビジネス書を出版するための最後のステップです。あとは行動あるのみです。とは言え、注意すべきことはあります。それは募集要項を確認して、所定の書類を揃えておくことです。

ビジネス書をあつかっている大手の出版社は、メールではなく書類での受付が主流です。その理由としては、そのような一手間を入れさせることによって、面倒くさがりの著者(駄目な著者)を排除することができるわけです。

企画書の書式を遵守するのと同じように、募集要項も厳守してください。ちょっとくらいなら大目に見てくれるだろうと思っている人がいたら、とんでもありません。あなたは「駄目な著者」として認識されるので、ビジネス書を出版する夢は一生叶わないでしょう。

出版社がお付き合いしたい著者というのは、誰もが憧れる人格者というわけでもありません。ただ最低限のマナーや常識がない人とは接点を持ちたくないのです。あなたが著者としてビジネス書を出版したいなら、企画書の様式や募集要項を守ることをお忘れなく。

商業出版型の自費出版について

ビジネス書の出版は年間で1万冊程度の新刊があると言われています。書籍全体で言えば年間7万冊なので、出版される本の1/7はビジネス書ということになります。それだけ多くのビジネス書が出版される中で、当然に、その何百倍の企画がボツになっているのです。

つまり、出版社に企画書を持ち込んでもボツになる確率が高く、なかなか夢が叶わない状況です。それは、ラーメン屋さんの順番待ちとは違い、待っていても(何度も応募すれば)出版できるわけではありません。

ちゃんとしたプレゼン力のある企画書を提出して、その本の価値を伝えなければいけないのです。お伝えしてきたように、冷静な判断と分析力、さらには担当者を納得させるだけの材料を揃えなければいけません。実際にビジネス書の著者としてデビューしている人たちは、その努力を乗り越えています。

ところで、あなたがビジネス書を出版したいのはいつでしょうか?おそらく、できることなら“いますぐ”もしくは“近い将来”だと思います。そして、その出版の目的はブランディングになると思います。しかし、現実を見てみると、いますぐに出版できる可能性はほぼゼロです。

次にある選択肢は「商業出版型の自費出版」になります。ただし、自費出版をあつかう出版社は多いのですが、そのサービス内容はピンキリです。ただ「本」という形を作ることが目的の出版社もあれば、ちゃんと売れるための環境造りなどを行う出版社まで多種多様です。あなたの目的に合わせた出版社を選んでいきましょう。

玄武書房の商業出版について

当方(玄武書房)では“3種類の商業出版”を用意しています。それぞれの著者に相応しい形式を選んで、商業出版ができるように考慮しております。全てがより多くの読者に届くために「商業流通」を行います。本を書くのが初めての方でも、タイトル決めや目次作りなど基本的な部分からサポートしていきます。



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