ブログで自伝・自叙伝を公開するメリットとデメリット|出版のすすめ

<目次>
■自伝をブログで公開するメリット
1.最大のメリットは気軽さ
2.無料でスタートできる
3.読者とコミュニケーションができる
4.自分の好きなことを書ける
5.いつでも削除できる

■自伝をブログで公開するデメリット
1.無料のものは無責任
2.炎上しやすい
3.意見が正しく伝わらない
4.著作権に要注意
5.無料ブログの消滅リスク

■ブログで文章を公開するときのポイント
・文体に気を付ける、ですます調
・悪口や批判を書かない
・元になる記事の誘導をつける
・必ず読み返しをする
・コメントへの迅速な対応

■ブログよりも『出版』がオススメ

このIT時代においてブログで自伝・自叙伝、もしくは自分史として更新している人も増えています。今回はブログで自伝を公開していく際のメリットやデメリットを考えていきたいと思います。

ブログでの自伝・自叙伝は“誰でも気軽にできる”のですが、最悪な事態としては裁判沙汰というケースもあり、事前に注意しなければいけないことも多いです。

そもそも「ブログ」という言葉自体が「WebにLogする」という意味なので、インターネット上に記録を残した時点で、いわゆるブログでなくても、他のツイッターやインスタグラムなどの記録であっても同様です。

もしインターネット上で、自伝・自叙伝を公開しようと思っているのであれば、「ブログ」という形にこだわる必要もなく、もっと気軽なツイッターやインスタグラム、フェイスブックでも良いかもしれません。むしろ、長文を読んでもらうよりも気軽に見てもらえる可能性があります。

また、本人は自伝という意識は無くても、インターネット上に“自分の人生”を公開している時点で、ある意味、自伝や自分史の役割を果たしていることもあります。どこかに旅行に行った、結婚した、子供の入学式があった、それらの情報は“あなたの歴史”であり、れっきとした【自分史】となっています。

ここではブログを含む各種SNSを批判するつもりはありませんが、ネット特有の危険性があることを理解してもらいたいと思います。それらのデメリットを把握したうえで、ブログで自伝・自叙伝を公開するという選択肢を選ぶのは問題ないと思います。

自伝をブログで公開するメリット

ブログで自伝(自叙伝・自分史)を公開するときに、やはり無料のブログサービスを使う人が多いと思います。基本的には、アメブロやはてなブログなど、自分が使いやすい(見慣れている)と思うもので良いと思います。正直、現状において、どのブログサービスが優れているかは一概に言えませんし、正直『自伝』というジャンルの内容に関しては、どこで公開しても評価に関する差はないでしょう。個人的には、アメブロなどのブロガー同士の交流(コメントやメッセージなど)ができるサービスの方が面白みはあると思います。

 
1.最大のメリットは気軽さ

おそらく、ブログで自伝の公開を考えた人たちのほとんどが、その「気軽さ」をメリットに感じているからだと思います。本当にブログやSNSが身近な存在となって、誰でも気軽に利用できる時代です。そして、ほとんどの人が何かしらのSNSを活用しています。

 
2.無料でスタートできる

無料ブログを使えば、お金を使わずに自伝(あなたの人生)を公開できます。ちょっとお試し感覚でスタートするには最適なツールだと言えるでしょう。もちろん、無料なので「自分に合わない」と思ったら辞めてしまえば良いのです。

 
3.読者とコミュニケーションができる

どのブログサービスを使うかにもよりますが、読者との直接のコミュニケーションツールがあるブログもあります。記事へのコメントや「いいね」、もしくはダイレクトメッセージ(DM)などがあります。自分の書いた文章を読んでもらえているという実感があります。

 
4.自分の好きなことを書ける

基本的に「発言」は自由です。あまりブログ運営会社が記事をチェックすることもありません。例えば、アフィリエイト(有料広告を貼り付ける)記事などは削除されますが、自伝・自叙伝のような個人的な内容はスルーされることが多いです。

 
5.いつでも削除できる

お試し感覚でスタートして、すぐにやめてしまう人も多いです。ブログを作った人の6~7割くらいは約3ヵ月くらいで「何を書けば良いのか」に悩んで辞めるか放置状態になります。それくらい皆さんが気軽にスタートして、気軽にやめていきます。

自伝をブログで公開するデメリット

ブログで自伝・自叙伝を公開していくことは時代の流れです。あまり深く考えずに「みんなが使っているから」という理由だけでスタートする人も多いと思います。もちろん、多くの人たちが普通に“問題なく”利用しているものですから、全体的にみたらトラブルの発生率や、それらのリスクは低いかもしれません。ただし、以下のようなデメリットがあることは少なからず意識して、最低限の対策はしておくべきでしょう。

 
1.無料のものは無責任

あなたがブログで自伝・自叙伝を“本気で”書いて、その内容にも責任を持っているとしても、あなた以外の人たちは無責任にやっている人が多いのです。つまり、あなたの自伝を読む人たちは『無責任』であり、あなたの自伝も同じように見ている可能性が高いです。

 
2.炎上しやすい

上記の無責任という考え方も影響していますが、ブログというネット社会に存在する以上、炎上という被害に遭遇する可能性はゼロではありません。世の中、いろんな意味で「頭のおかしい人」がいますので、知らず知らずのうちに絡まれることもあります。

 
3.意見が正しく伝わらない

どうしても無料で読めるものは「気軽に読まれる」反面、その価値が低い(無料レベルの価値)と判断されやすいです。また、文章のなかで予期せぬ一部分だけを『切り取りされるリスク』もあります。一般的な自伝(書籍)とは違い、ブログでの自伝は“あなたの想い”を正しく伝えるのは難しくなります。

 
4.著作権に要注意

例えば、ジャニーズ(芸能事務所)関連の写真は厳しくチェックされます。グッズなどの写真でもギリギリアウトで、その使い方によってはブログ自体が削除依頼されて消えてしまいます。また、あなたの文章も基本的には「ブログの運営会社」の著作権の管理下に入ります。

 
5.無料ブログの消滅リスク

ブログで自伝を書く場合に選ばれやすいのは無料のブログサービスですが、これらは将来的に運営会社がつぶれてしまうかもしれません。実際に、過去に消えていったブログサービスも多いです。もちろん、あなたの自伝・自叙伝も一緒に消えてしまいます。

ブログで文章を公開するときのポイント

ネットを活用して、あなたの意見や人生を公開するということは、あなたの意志とは関係なく、あなたを『敵だ!』と考える人が出てくる危険性があります。それは、どんなに(世間一般論として)良いことを書いたとしても同じことです。ブログで自伝を書く場合には、ネット上は勘違いされやすい環境であることを意識して、できるだけ【敵を作らない】ように注意してください。

 
・文体に気を付ける

基本的には「ですます調」で書いた方が良いと思います。あなたのことを知らない「不特定多数」が見れる環境において、やはり「である調」では、ちょっと厳しい意見を書いただけで、高圧的な印象を持たれることもあります。

 
・悪口や批判を書かない

ネットを使っていると「ふとした瞬間の怒り」を誰かと共有したくなることがあります。しかし、まちがっても咄嗟の怒りをネットに更新してはいけません。あなたが思っている以上に、怒りへの反発や連鎖は『炎上』のリスクを秘めています。

 
・元になる記事の誘導をつける

何かの事実や意見を伝えるときに、元になる記事(参考記事)のアドレスを記載しておくと良いです。もしくは、新しい自伝や記事を更新した時に「前の記事を読めばわかる」なら、その記事のアドレスも伝えておきましょう。それらは文責の逃げ道になったり、読者の説得材料となるでしょう。

 
・必ず読み返しをする

ブログの自伝は気軽に書き換えや書き直しができます。そのため、自分が書いた内容を読み返さない人が多いです。誤字脱字もそうですが、読者が感じる意見を想像しながら「読み返し」をしてください。あなたの想いを正しく伝えるための最低限のマナーです。

 
・コメントへの迅速な対応

たまに意図せぬコメントやメッセージが来ることがあります。その多くは「言いがかり」的なものが多いのですが、なかには“すぐに対応すれば”簡単に解決する内容もあります。私も軽く考えて放置してしまい、ややこしいことになった経験があります。

ブログよりも『出版』がオススメ

当たり前ですが、私は出版側の人間ですから、ブログで自伝・自叙伝を書くよりも『本として出版』する自伝の方が優れていると考えています。お金を出して読んでもらうこと、そして、読者側からすれば「お金を出してまで読むという行為」は、その自伝と【本気で向き合っている時間】になります。

気軽な自伝は読まれない、もしくは読んだとしても感情を動かくのは難しいです。もしかしたら、下品と感じる方もいるかもしれませんが「お金を使うから価値が生まれる」こともあります。無料で食べる実家のご飯と、10万円コースを提供する高級店の料理の価値は違います。

また自伝を出版して、本(書籍)にすることのメリットとしては【正しい順番で伝えられる】ことです。ブログでは途中から読んだり、読み飛ばしが発生するのは当然です。そうなると、あなたの伝えたいことが正しく伝わらない可能性が高くなります。

これから自伝・自叙伝(自分史)を書こうと思っている人たちに「自叙伝の正しい書き方」をお伝えしていますので、お暇なときにご確認ください。
自叙伝の正しい書き方

自伝・自叙伝を本気で商業出版したい方へ