自己啓発本の出版で注意すべきポイント|読者の心を掴む技術

自己啓発本を出版したい人たちの悩み相談も受けていますが、実際に出版するまでに至った著者の数は限られています。それは何かを伝えたいという想いの強さだけではなく、その出版する目的がどこにあるかが結果を左右しているように感じます。リアルな出版の現場からの視点でお伝えします。

<目次>
・自己啓発本の出版について
・自己啓発本を出版する目的
・著者デビューまでの道のり
・読者の心を掴む技術
・商業出版を全力サポート

自己啓発本の出版について

近年、自己啓発本を出版したいという連絡をいただくことが増えています。スピリチュアル系、整理整頓系、成功体験系、美容系など、さらに、生涯未婚時代の現代ならではの恋愛系の自己啓発本は大人気です。売れているのは女性をターゲットにした自己啓発本が多いです。

自己啓発本が売れるパターンとしては、テレビや雑誌で取り上げられるか、女性人気の高いタレントが紹介するなどのメディア露出によるところが大きいです。ただ本屋に並べれば売れるという単純な話ではありません。やはり何かしらの口コミによる反響がなければヒットはしない時代です。

これから自己啓発本を出版したい(出版しよう)と思っている方がいるなら、しっかりと戦略的に考えていかないと、出版することで失うものもあります。まずは自費出版であれば費用、店頭に並べるなら追加費用。もし著者の負担のない商業出版であったとしても、執筆するための時間を失います。

<自己啓発本の出版で得られるメリット>

もちろん、失うものがあるということは“得られる大きなメリット”もあります。自己啓発本を出版すると「あなたの想いを正しく伝える媒体になる」「著者・作家として認知される」さらには、各種メディアから「専門家として認知される」ということが考えられます。実際に、自己啓発本の出版いう実績によってテレビ出演が決まる人も多いです。

もしメディア露出までは求めていなくても、読者とつながるツールとして最大限に活躍してくれます。例えば、何かを“人”に伝える手段として、一般的にはブログやSNSなどもありますが、本人の気持ちを正しい順番で正確に伝えるのは「本」が持つ特権だと思います。

<リアルな書籍の強み>

リアルな「紙の書籍」には特有の強みがあります。今の時代、電子書籍という「本っぽいもの」もありますが、(今のところ)あまり日本人の文化には馴染んでいません。正直、現時点での電子書籍は「読まれない本」または「読み飛ばしされる本」の代名詞となっています。

ただし、もし“あなた”が電子書籍しか読まないのであれば、電子書籍で出版する方法が良いかもしれません。なぜなら、同じような価値観を持つ人たちが、あなたの読者になるからです。ちなみに、私が電子書籍を活用するのは「買ってまで読む必要がない本」だけです。

もちろん、電子書籍の強みもあり、その気軽さからエンターテインメント向きの書籍だと思います。がしかし、今回の主要テーマは「自己啓発本」の出版です。やはり、著者の想いの強い本はリアルでページを捲りながら読んでもらってこそ、その想いが届くと信じています。

自己啓発本を出版する目的

一般的な話になりますが、自己啓発本を出版する目的は大きく2つに区分できます。単純に「自分の想いを伝えたい」という気持ち、そして、出版を「ビジネスに活用したい」という目的です。どちらが優れているというものでもありません。どちらも動機やキッカケとしては十分です。

<自分の想いを伝えたい>

このパターンの著者の意見としては「昔から何かの本を出したかった」という人が多いです。もしくは自分の人生を振り返って「みんなに伝えたい」という気持ちがあふれ出した人です。とても情熱的な人が多いのが特徴だと思います。

<ビジネスに活用したい>

比較的、冷静に考えている人が多いように思います。その分、読者の視点を忘れることなく、第三者的な分析や見解も意識しながら書かれているので、その原稿は「書籍」や「作品」としてのクオリティの高さを感じることが多いです。

もちろん、両方ともに意識している著者もいます。

ただビジネス的に活用したいのであれば、少し冷静な視点で執筆した方が“読者にとって”良い作品になります。さらに、読者視点の自己啓発本というのは「読者に響きやすい本」となる可能性があります。読者に響くということは、ビジネス的には「お客さんの獲得」に直結することです。

自己啓発本の著者として、その道の専門家としての「ブランディング」をしたいのであれば、やはり出版社の編集担当者のような第三者の力も重要になります。例えば、著者一人で書いた本は「独りよがりな本」になりがちです。それをプロの目で見てもらい修正していく必要があります。

著者デビューまでの道のり

もし自分が書いた自己啓発本を商業出版しようと思ったら2つの手段があります。それは著者負担なしの商業出版か、商業出版型の自費出版になります。自己啓発本の「書籍としてのクオリティ」に関しては差はありません。単純に著者がお金を負担するかどうかになります。

<著者負担なしの商業出版>

一般的には商業出版や企画出版と呼ばれることがあります。出版に関する全ての費用を出版社が負担するので、著者は原稿を仕上げていくだけです。ただし、出版社に企画書を持ち込んで「審査」を通過する必要があるので、普通に考えると出版できる可能性はかなり低いです。

大体1000人が持ち込んで2~3人が出版できるくらいの割合だと言われています。しかも、その数人はちゃんと企画書の書き方を学んでいる人がほとんどです。何も知らずに企画書を出したところで、その出版の可能性はゼロに近いと思います。

もし、あなたが有名なコンサルタント企業などで、どんなプレゼンでも勝ち続けてきた賢者であれば出版のハードルを越えるのは容易だと思います。これまでに「プレゼン」を経験したことがない人が勝ち残れるほど甘くはありません。

とは言え、何も挑戦せずに諦める必要はありません。ぜひ企画書を書いて持ち込みをしてみてください。持ち込みと言ってもメールで送るか、郵送するだけなので緊張するものではありません。一度は挑戦して、そのハードルの高さを実感するのも大切な経験だと思います。

<商業出版型の自費出版>

最低限の出版業界のマナーは守る必要がありますが、基本的には、お金さえあれば誰でも出版できます。正直、費用は目的や仕様によってピンキリです。当方のように格安の商業出版もあれば、中堅どころで100万円、大手で200万~500万円まであります。

その著者が支払うお金の使い道は、原稿の編集全般、印刷費、書店に並べてもらうための費用などがあります。すでにお分かりだと思いますが、著者が全ての費用を負担するのが通常です。この出版社の比較というのは難しいので、ご自身の目的に合った方式を選ぶのが良いと思います。

ここで、ひとつ注意してもらいたいことがあります。それは書店に並べると謳っておいて、一冊も書店に並んでいなかったという悪質な出版社もあるという事実です。著者本人がその店に行かなければ、分からないわけですから、騙されやすい(騙しやすい)手法なのかもしれません。

読者の心を掴む技術

自己啓発本の著者として守っておきたい3つのポイントをまとめます。これから出版するために執筆を進めていく際に、ちょっと思い出してみてください。今回は細かなことではなく、全体の構成としてやってもらいたいことになります。

<冷静な分析が信頼につながる>

自己啓発本の特徴として、読者が「著者の主張が強い」と感じやすいジャンルになります。なぜなら、著者は何かを改善するための主張をするわけですから、その内容には情熱が入りやすく、著者の気持ちも乗りやすいのです。そのため強い主張という印象をあたえがちです。

これは一つ間違えば「独りよがりな主張」と思われたり、近寄りがたい著者という印象を持たれます。それは著者としても、その先にあるビジネスにとってもマイナスです。あなたが自己啓発本のなかで主張している内容は情熱と共に『正当性』を伝えなければいけません。

あなたの主張に関係する行政や専門団体の調査結果などを集めていきましょう。できるだけ一般読者が納得しやすい情報にしてください。もし、あなた一人の経験談がどれだけ真実に近いものであっても、それだけでは読者の納得は勝ち取れません。

<著者の人柄で魅せる>

出版するという行為、そして書籍という媒体は「著者と読者を繋ぐ」ものです。読者は何に惹かれるかと言えば、結果的には「著者の人柄」になります。特に、自己啓発本では不安や不満を持つ読者を「改善」に導く役割があるわけですから、その本で救われる人もいるはずです。

そのため「先生と生徒」のような関係性、いや、もっと上の「神(享受者)と信者」のような関係性になる可能性もあります。もともとが強い絆を生みやすいわけですが、それを勘違いして「教えてあげる」という文体になってはいけません。

あくまで「著者の人柄」は聖者(優しく正しく導いてくれるイメージ)であるべきでしょう。例えば、ブランディングとして「怖い先生」なら、それは貫いて構いません。ただ一般的には「ですます調」で話しかけるような文体の方が好感度は高くなります。

<隠さず全てを伝える>

よくある新人著者の勘違いのひとつ「ビジネスにつなげるために重要な部分を隠す」ということをする人がいます。これは大きな間違いです。これ以上を知りたいなら私のところに来てください、そのような書籍はゴミ同然です。読者が「その書籍に求めた本質」を隠すのはNGです。

そんなことまで教えてくれるのか!?その共感や感銘こそが信頼につながります。もし、今のあなたの知識を全て詰め込んでも問題ありません。読者が手にすることには、あなたの知識は本に書いたレベルよりも高い水準になっています。

これは私が出版をサポートしていくなかで得た実感です。著者は執筆する際に、必要に応じて様々な調べものをすることになります。ネットや本を使って情報を集めていくわけです。すると、必然的に著者の知識や情報も増えているのです。

つまり、あなた(著者)は自己啓発本を「出版する前」と「出版した後」では別人です。今のあなたの全てを書き尽くしても、あなたの知識や情報が枯渇することはありません。安心して、全てを出し尽くして、読者のためになる一冊を作ってください。

商業出版を全力サポート

自己啓発本の出版をしたい方へ、当方では商業出版型の自費出版を積極的に扱っております。はじめて出版されるという方でも「目次作り」や「タイトル決め」など超初心者でも執筆しやすいようにアドバイスとサポートを行っています。

一般的には出来上がった原稿を出版社がチェックするという流れですが、それだけでは良い作品にはなりません。仮に原稿があったとしても、より読者の視点からの修正は必要だと思います。その自己啓発本の内容に合わせた書き方がありますのでご提案さえていただきます。

正直、最初からやるのは時間がかかって「出版社としては効率が悪いのでは?」と言われることが多々あります。しかし、私が作りたい書籍というのは「読者に正しく想いが伝わる本」であって、単なる文字が羅列された本ではありません。その手間を惜しむ理由がないのです。

自費出版であっても「商業出版」という形で、一般の読者に届けるものは『商品』となります。そのクオリティが低ければ、商品としての価値もないわけです。何より本にとっての商品価値は見た目ではなく、そこに書かれている内容「著者の想い」だと思っています。

先に自費出版に関して書いていますが、もし自己啓発本を出版をしたいと思ったら、いろんな出版社に問い合わせをしてみてください。出版物に対する想いや姿勢、もちろん費用やシステムなどを比較して、あなたが納得してからスタートしてください。

玄武書房の商業出版について

当方(玄武書房)では“3種類の商業出版”を用意しています。それぞれの著者に相応しい形式を選んで、商業出版ができるように考慮しております。全てがより多くの読者に届くために「商業流通」を行います。本を書くのが初めての方でも、タイトル決めや目次作りなど基本的な部分からサポートしていきます。



出版に関するアレコレまとめ