自費出版の文字数はどれくらいが適正なのか|頁数と費用

自費出版の文字数

本を出版したいと考えた場合の選択肢として「自費出版」があります。はじめての出版となれば何から手をつけたら良いのか不安な人も多いと思います。特に、最初の原稿つくりの段階で気になるのは『文字数』です。文字数の制限なく文章を書いてしまうと「ダラダラとした原稿」になってしまうので、自費出版における文字数の目安は知っておく必要があります。今回は自費出版で文字数以外にも注意すべき点をまとめておきます。

自費出版で失敗しないために

せっかく自費で出版するのですから、失敗(後悔)しないように最低限の知識を持ちましょう。基本的に出版社や印刷所から出版することになりますが、大まかな流れは一緒だと思ってください。すでに原稿がある場合には「見積もり>契約>編集>出版」という流れです。しかし、それ以前に注意すべき(考えておくべき)ことがあります。

何を目的とした出版なのか?

基本的には「何かを広く読者に伝えたい」ことだと思いますが、自分の人生を残すことが目的となるのか、ビジネス(ブランディング等)を目的するものなのか、自費出版の目的は人それぞれです。その目的に応じた原稿つくり(目次構成)があるので、執筆する前から目的を明確にしておく必要があります。例えば、ただ形にしておきたいという考えなら出版社より印刷所の方が費用を抑えられます。

読者層を明確にする

先程の目的と同時に、誰に向かって届けたいのか(読者ターゲット)も明確にしてください。よくある失敗パターンとしては「老若男女問わず」という曖昧な認識で出版してしまうことです。そのようなターゲットが絞られていない書籍は誰の心にも届きません。書籍のタイトルやデザイン、または紹介文などでターゲット層の目にとまるような戦略も必要になります。当然ですが、読者層によっても「1ページあたりの文字数」や「全体の文字数」の目安も変わります。

コストパフォーマンスを考える

自費出版の費用の算出において、かなり文字数(正確にはページ数)が影響します。上記のような基礎となる「目的」や「ターゲット」が絞られていないと、文字数制限のあるなかでの執筆が難しくなります。その書籍に合わせて内容を精査すること、また本来の目的に合った費用対効果(コスパ)を考えていきましょう。3万円程度からの格安での出版も可能な時代ですが、作品のクオリティアップ(プロのアドバイス)は期待できません。

自費出版で失敗しないために

自費出版の文字数について

自費出版の文字数は、単純に「ページ数」にも影響します。つまり、印刷費用を左右する部分であるため、コスト面でも検討しなければいけません。また文字数が多すぎる書籍は『読者の負担が大きい』という認識も必要です。いくら自費出版だからと言って、読者を意識していない書籍は読みにくく、商業出版するに値しない作品(駄作)と言えるでしょう。

ページ数について

一般的に考えると、200ページくらいの書籍がちょうど良いと思います。細かく言えば、実用書や専門書など知識や情報が多い書籍であれば220~240ページ、300ページを超えるものは読者の負担が一気に大きくなります。正直、文章に慣れていない、名前も知らない著者が書いた300ページの自叙伝を読める人は少ないでしょう。読まれる、読みやすい本作りを目指していきましょう。

<部数について>
部数に関しても「文字数」が影響してきます。例えば、300ページの書籍だとすれば、200ページより「100ページも多い」わけです。その100ページは1冊の話であって、部数単位で考えると、100部で10,000ページ、1000部で100,000ページ・・・と倍増していくものです。つまり、ページ数が増えれば出版費用も比例して高額になってしまいます。書店に並べるなら最低でも2,000~3,000部は欲しいところでしょう。

自費出版の原稿の文字数

自費出版の全体の文字数の目安は【8~10万文字】で良いと思います。これくらいであれば「180~220ページ」くらいに収まるので、読者にとっても負担が少なく、最後まで飽きずに読んでもらえる可能性が高まります。もちろん、自費出版する内容によって、詩などの短編系なら100~150ページ、絵本なら36ページ程度など適正なページ数があります。ちなみに、絵本の読者は子どもなので全体を1500文字以内で抑えるのが理想です。

自費出版の1ページあたりの文字数

書籍サイズによりますが【1ページあたり500~800文字】を目安すると良いでしょう。文字を詰め込みすぎず読みやすさを考慮した適正な改行を心がけてください。そして、読者層に合わせた読みやすい文字サイズやレイアウトの配慮も必要です。文字のフォントサイズは9~10ポイント、フォントの種類は日常生活でよく目にする(みんなが見慣れている)明朝かゴシックをベースにしつつ、2種類以内に抑えるのが基本となります。

文字数の割り当て

読者が「読みやすい本」や「クオリティが高い書籍」と感じやすいポイントがあります。それは全体の構成におけるバランス(文字数のバランス)の良さです。文字数の増減によって、スピード感や充実感(より深い内容)を与えることができます。例えば、もし一つの章で伝えたい内容が多くなりそうな場合、前後編として文字数を分割することで格段に読みやすくなります。自費出版であっても最低限のクオリティアップは欠かせません。

クオリティアップ

自費出版で最初に考える3つのこと

著者主導となる自費出版であっても、基本的な「本つくり」のポイントや手順が大きく変わることはありません。あなた(著者)の目的に合った書籍つくりをしていきましょう。

1.書籍のサイズについて

書籍のサイズは「縦書き」と「横書き」でも変わりますが、どのように使われるか(読者層など)によって考えていきましょう。通学や通勤の際に読んでもらいたい内容であれば、持ち運びやすいサイズが良いです。逆に、学術書などのような参考資料としての書籍であれば、A4サイズなど情報が多く盛り込めるようなサイズが良いでしょう。

・ビジネス書:46判、B5判
・自叙伝・自伝:46判、B5判
・小説:46判、A5判
・詩集:B5判 など

2.タイトルについて

ビジネス書や実用書であれば「願望・緊急性・強迫観念・暴露・トレンド」などを含んだタイトルが読者の興味を惹きつけます。自叙伝では「共感・境遇・レア体験」などを読者が感じ取りやすいような工夫(キーワードやデザイン)が必要になります。また店頭で販売するか、ネットで販売するかによってもタイトルの付け方は変わってくるので、その環境に合ったタイトル(ワード)選びが重要になります。

3.目次(構成)について

まずは伝えたいことを箇条書きにして、それを「正しく伝わる順番」になるように並び替えます。特にビジネス書や実用書では、そのジャンルの初心者でも理解できるような配慮が必要になります。自叙伝であっても、一工夫の時間(時代)の入れ替えなどをしながら構成を考えることで、より読者に楽しんでもらえる可能性があります。例えば、文字数8~10万文字くらいであれば、5~7章程度でまとめていければ読者はボリューム感(満足感)を得られると思います。

出版のプロのアドバイスを活用

自費出版で注意すべきことは山ほどありますが、文字数(ページ数)などの基本的な部分はプロのアドバイスを活用していきましょう。もちろん、あなたがお金を払う自費出版なので自由なもの(好きなもの)を作って良いのですが、読者を意識した書籍にするためには第三者の意見は重要です。せっかく買ってもらったのにほとんど読まれずに埋もれていく本は多いので、最後まで読みたくなるような「読みやすい本つくり」をしてください。

編集担当者について

一言で「自費出版」と言っても、そのサービス内容は様々です。ただ原稿そのままを印刷するだけの出版もあれば、プロが原稿にアドバイスや手直しをしてくれるサービスもあります。もちろん、印刷するだけの出版は費用が抑えられますが、作品としてのクオリティは低くなりがちです。それは「第三者の目」が入っているかという点であり、作品つくりは編集担当者と一緒にチームとして挑んだ方が効率も良くクオリティアップにもつながります。

自費出版の費用について

出版費用に関しては、書籍サイズ・文字数・カラー・紙質や仕様だけでなく、編集(プロのアドバイス)があるかどうか、さらにはどのルートで販売するかなどで大きく変動します。特に、費用が高額になってしまうパターンは「店頭販売」を希望する場合ですが、正直、店頭に並べたところでほとんどの書籍は数週間後には売れずに在庫処分されてしまうという現実が待ち受けています。

出版社選びについて

自費出版に限らず、出版したい人たちの多くは「店頭販売」を希望される方が多いです。ただし、先にお伝えした通りの現状がありますのでコスパは悪いです。もし金銭的に余裕のある方であれば、自己欲求を満たすために書店に並べるという選択肢もアリと思います。

次に、原稿へのアドバイスの有無は欠かせないポイントになります。物書きとしての実績がない著者の場合、どうしても文章に個人のクセが出てしまいます。もちろん、それが良いクセの場合もありますが、多くは「読みにくさ」を感じるものばかりです。やはり違和感を少なくできる環境(プロのアドバイス)は必要だと思います。

最後に、あなたの『自費出版する目的』を満たしてくれるサービス(自費出版)であることが重要です。ユーザー(読者)が読んでよかったと感じる最低限のクオリティアップと、あなた(著者)が出版してよかったと感じられる出版を目指したいものです。

玄武書房の自費出版サービスについて

ビジネス書や実用書、詩集や絵本、自叙伝までオールジャンルの商業出版(一般ユーザーが購入できる)に対応しています。受注生産方式の「オンデマンド出版」なので在庫切れの心配もなく、半永久的に販売ができます。原稿に関するアドバイスや修正もあるので書籍のクオリティアップにつながり、読者視点の書籍つくりが可能です。

著者の状況や希望に合わせた、3種類の選べる商業出版がありますので、基本的には誰でも自費出版ができます。オンデマンド出版なので費用面でもコスパが良く、著者の目的に合った出版ができると思います。ご興味のある方は下記より気軽にお問い合わせください。

ご相談・お問い合わせ